縄文時代は、なぜ1万年も続いたのか
縄文時代は今から1万6千年前から1万年の間続いた。
彼らの生活は、狩猟だけでなく、粟やきびも栽培している。
狩猟に使う矢じりには石を加工して作った。
農耕用の鍬なども今の鍬の鉄の部分を石で加工して作っていた。
これらの道具は、武器にもなり得るが、今までの調査で、縄文時代で
争った形跡は発見できていない。大きな集落も見つかっているので、
皆で協力して食料を調達し、収穫していたことが想像できる。
食事は、山菜や芋、栗、魚、貝、鹿の肉などを食していた。
また、土器の鍋で火を焚いて粟やきびでお粥にして食べていた。
お祭りでは、火をおこし、大きな土器を鍋として野菜やお肉を入れて、
鍋を囲んでみんなで食事することもあった。
縄文土器は、非常に情熱的な柄模様で太陽の塔を作製した岡本太郎さんが
絶賛しているが、世界的にも芸術的に評価されている。
縄文土器は、竪穴式住居で冬など寒いときに、子供も一緒に家族で
土器づくりをしていた。日々の生活を生きていくために過ごして
いただけでなく、土器にしろ勾玉にしろ芸術が生活に溶け込んでいた。
縄文人は、生きるため衣食住を整え、芸術をたしなみ、お互いが助け合い
ながら生きた。かられは、いつも自然と隣合わせで、自然の一部というメンタルで自然と同調していたと思われる。
長きにわたり平和的に過ごせたのは、平和的なメンタルがベースにあったからだろう。自然とともに生き、一人ひとりが充実した今を生きて幸せであったのだろう。そうでないとすぐに争いが起きて滅んでしまう。
近代人は、100年以上も戦いのない平和な世界を実現できていないことを考えると、縄文文化や縄文人のメンタルからもっと多くを学ぶことができると思う。